認知症の薬の副作用として「うつ」「抑うつ傾向」のような症状がでる場合があります。
アリセプト®(ドノペジル)は内服することで活気でたり、意欲をしめしたりすることが多い薬です。
ですがうつ症状のような精神症状もでる時があり、その頻度は少ないようですが注意が必要です。
アリセプト内服でうつになる可能性とその時の対処法について解説します。
アリセプトでうつがでるの?
アリセプトはアルツハイマー型認知症への治療薬としてつかわれている薬です。脳内のアセチルコリンを増やして、症状を緩和させる作用がああります。
多くの場合アリセプトは興奮したり、攻撃性が増したりする副作用の報告が多く、活気がでる薬になります。
そのため無気力、無関心、独語、無言状態といったうつようの周辺症状がある場合に服用すると、活動的になったり明るくなるといった改善効果が期待できます。
ただ一部の人で活気や活動性も上がらず、うつ症状をだすこともあり、注意が必要です。
精神症状の副作用としては0.1〜1%の頻度で起こるとされており、興奮、不穏、不眠、眠気、易怒性、幻覚、攻撃性、せん妄、妄想、多動、抑うつ、無感情が起こると説明書には書かれています。
うつ症状の出現も記載されており、副作用として起こる可能性はあります。
そのため頻度は少ないのですが、アリセプトを内服してから活気が無くなったり、やる気がなくなる、ふさぎがちになってしまうなどのうつ症状がでることをしっかり頭に入れておいた方がいいでしょう。
アリセプトでうつがでた時の対処法
アリセプトを飲みだしてから急にうつ症状がでた場合には、薬の副作用の可能性が高いため中止する必要があります。
ただ認知症の場合には病気自体の周辺症状として活気がなくなったり、倦怠感が強くなったり、無関心になったりするうつ症状がでることがあります。
アリセプトを内服しだしてから少し経ってから症状がでた場合には薬の影響か病状の進行なのかはっきりしない場合もあるため注意が必要です。
本人、家族だけではなかなか判断つかないためかかりつけ医の先生には十分に相談する必要があります。
高齢者、認知症の人のうつ症状は若い人がかかるうつ病とはちょっと違います。
高齢者の場合「死にたい」などの希死念慮は少なく、活気がなくなって元気がないのが特徴です。
そのため抗うつ剤で改善することは少なく、逆に症状が悪化することがあります。
うつ症状が続く場合には一度認知症専門病院もしくは認知症専門医がいる病院を受診することをお勧めします。
アリセプトは興奮させる作用が強い薬ですが、逆にうつのような副作用をだすこともあります。
周りの人はよく症状の推移を見ながら何か変化があったらまずはかかりつけ医に相談しましょう。
医者に相談しにくい人は役所などの公共機関やネットでも介護の不安を無料で相談できるのでうまく利用してください。