認知症の薬で副作用がでると本当に悩んでしまいます。
症状をよくするために飲むのに、薬で食欲不振になり、活気がなくなったりすると結構大変。
反対に活気が出すぎて暴力を振るったり、暴言を吐いたり、興奮したりすると元気がなくなるよりももっと大変です。
薬で副作用が出た時には、中断することが多く薬での治療を諦めるしかありません。そんな時はがっかりせず、他の方法も試してみることも重要です。
最近認知症の症状を和らげるのにアロマテラピーが効果的とされ介護施設などでも積極的に使われています。
今回は副作用で困った時に試してみたいアロマテラピーに関して解説します。
アロマセラピーがなぜ認知症に効果があるの?
ほとんどの人がアロマの香りを嗅いだことあるのではないでしょうか?
ほんのり香ってくる香りが心安らぎ、なんだかホッとして落ち着くような気持になった経験があるのでは。
私も妻の影響もあって夜に寝る時には、ラベンダーの香りを漂わせながら、眠っています。
アロマテラピーは心を落ち着けさせ、精神的な安定をもたらしてくれることがわかっており、匂いを嗅いだり、マッサージなどに利用されています。
あなたもご存知のアロマテラピーですが最近認知症の症状改善、予防目的に使用されています。
認知症の治療にアロマテラピーというと関係がないようにも思えます。しかし、現在ではアロマテラピーが認知症の症状改善に効果的であることが多くの研究で報告されているのです。
認知症の症状の改善目的に今多くの介護施設で導入されています。
では一体なぜアロマテラピーが効果があるかというと、 まず匂いを嗅ぐという行為が脳へある一定のシグナルを運びます。嗅覚は他の感覚と違い、直接脳の大脳辺縁系に到達するもと言われており、感情などの面で脳に刺激を与えます。
認知症の治療において脳を活性化させ、刺激を与えるということは非常に重要な要素であり、アロマテラピーは非常に優れた刺激を与えてくれます。
さらに脳に良い刺激を与えるだけでなく香りを感じることでリラックスしたり、気分を落ち着かせたりといったアロマテラピー本来の作用が働き、周辺症状が改善するケースもあります。
アロマでリラックスすることができれば心理面を安定させ、身体にもよい影響を与え、認知症の周辺症状を軽減させてくれます。
さらに最近の研究では認知症は発症前に嗅覚が低下することが分かってきました。嗅覚をアロマの香りで刺激することで脳の回路に刺激を与え、認知症の症状の進行を抑える効果も期待されています。
実際アロマテラピーは道具さえ用意すれば自宅のどこでも簡単にでき、しかも毎日使っても問題ありません。薬と違って副作用の心配などもなく、経済的な負担も少なく、認知症の家族からは非常に人気を集め始めています。
アロマセラピーを認知症の治療に使うときの注意点
認知症の人にアロマテラピーを行う場合の注意点ですが、アロマの使われている成分は必ず植物由来のものにしましょう。
科学的に作られた成分の入ったアロマオイルは認知症進行予防の効果はあまり期待できません。 商品のラベルなどを見れば植物由来かどうかはすぐに判断できます。もしわからない場合はお店のスタッフに聞いたり、ネットであらかじめ調べるようにしてください。
アロマテラピー、植物由来、認知症といった言葉を組み合わせて検索すれば適した商品が出てきます。
具体的なアロマオイルの使い方ですが、時間帯によって香りを変えることが効果をだす秘訣になります。
鳥取大学の先生が論文で発表された内容では、朝や昼間は脳や体を活発にさせる香り、夜間は逆に脳や体を落ち着かせる香りにするようにすると効果が上がるようです。
時間帯によって香りを工夫すれば認知症の人で乱れがちな生活リズムも正しく調整することができます。
認知症の症状改善に今推奨されているアロマは4種類ほどあります。
・ラベンダー
・レモン
・オレンジ&スウィート
・ローズマリー・カンファー
上記の4種類に認知症の進行抑制効果が期待されています。
日中はローズマリーとレモンを組み合わせた香り、そして夜間はラベンダーとオレンジを組み合わせたものが効果的とされています。
現在ではこの2種類ずつを混ぜたアロマ自体も販売されています。
認知症の薬の副作用で困った時には本当に大変です。
アロマセラピーは今では認知症の進行抑制に使っている人も増えています。もしどうしても薬が合わない時にはアロマセラピーも考えてみてはいかがでしょうか?