認知症の薬、治療薬の副作用対処法

認知症に困っている方は改善を期待して薬を飲んでいます。認知症の治療薬にはアリセプト、メマリー、レミニールなどがあります。効果もありますが反面副作用もあります。嘔吐や歩き方が悪くなったり、怒ったりする副作用があり、その対処法を解説するサイト。

認知症の薬の副作用 | セレネースとは?

認知症の周辺症状の治療にセレネース(成分名:ハロペリドール)という薬が使用されることがあります。

セレネースは古い抗精神病薬であり、リスパダール(成分名:リペリドン)やセロクエル(成分名:クエチアピン)などの第2世代よりも古い薬になります。新しい抗精神病薬の方が副作用の危険性が低いのですが、一部で現在も認知症の治療に使われているようです。

このセレネースが一体どんな薬で、どんな作用があるのか、さらに認知症の人に使われたときにどんな副作用に注意が必要なのかを解説します。

セレネースとは?

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セレネース(成分名:ハロペリドール)は1957年にヤンセン社の科学者によって発見されたブチロフェノン系の抗精神病薬です。

統合失調症に適応のある薬であり、気分を落ち着ける作用があります。さらに統合失調症以外にも躁状態、せん妄、不安感や錯乱状態を抑える作用があり、精神科では広く使われていた薬です。

最近では非定型抗精神病薬が登場したこともあり、その使用頻度は減少しています。基本的には脳内のドーパミン受容体をシャンだすることで効果を発揮する薬になります。

認知症の人への使用方法

認知症の方に対しては、幻視、妄想といった周辺症状が出現したときによく使われています。

またあまりにひどい暴力行為、興奮などが出現した場合には、セレネースの注射製剤もあり、病院などでは必要に応じて使われています。

ただ最近では非定型抗精神病薬の中にも点滴が可能なものが出てきたためその使用頻度はかなり減っています。

認知症の方へセレネースを使った場合の副作用とは?

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セレネース(ハロペリドール)は古くからある薬であり、ドーパミンの作用を非常に強く抑えてしまいます。

そのため錐体外路症状(パーキンソン症状)が高頻度ででやすく、歩行障害、振戦などの症状がみられることがあります。

もともと高齢者の方の場合、身体的呼び脳が低下しており、隠れた病気が存在することがあります。高齢者がセレネースを内服するときには、傾眠、パーキンソン症状などの副作用がでやすいことをしっかり念頭に入れておく必要があります。

また古くからある抗精神病薬のため急な中止で悪性症候群という恐ろしい副作用がでることがあり、内服中は必ず医師の指示通りにしてください。

セレネースで副作用がでたら

セレネースで副作用がでた場合には、必ずかかりつけ医、もしくは認知症専門医を受診して、薬の調整を行ってもらいましょう。

他の薬との相互作用さらに悪性症候群などの問題から自己、家族による判断で薬を中断することは控えましょう。

またこのセレネース(ハロペリドール)が処方されたときにはその容量となぜこの薬を使うのかしっかりと説明を受けてください。そして副作用よりもメリットが勝ると判断できた場合に内服させるようにしてください。

 

認知症の周辺症状の治療でセレネース(ハロペリドール)が使用されることがあります。ただし古い抗精神病薬のため副作用の頻度が高くなります。

内服時には十分注意をしてください。