認知症の薬の副作用として、普段の精神的な活動や日中の活動性が低下してしまう場合があります。
認知症の症状でもよく寝るようになったり、普段の反応が悪くなったりする場合もあり薬の副作用と区別が必要です。
ただ薬によってさらにその症状が強くなったりする場合もあり、その時の症状や対処法について解説します。
認知症になって活気がなくなったり、元気がなくなる場合とは?
認知症になると活動性が上がり問題行動ばかりを起こして、人に迷惑をかけるようなイメージが強くあると思います。
ただ認知症の症状は怒ったり、イライラするだけでなく、活動性が低下するといった症状も出てくることがあります。
例えば日中よく寝るようになったり、食事を食べるとすぐに寝てしまったり、人との交流を避けて家にこもるようになったり、全く何事に対してもやる気がなくなってしまったりと活動性が低下するような行動が見られます。
このような症状が出た場合には認知症の症状の進行の可能性があり、注意が必要です。
ただ活気がなくなったり、元気がなくなる症状は認知症の薬の副作用でもおこることがあります。
一般的には抗精神病薬や抗うつ剤、睡眠導入剤によってそのような症状が出る場合が多いとされています。
ただアリセプトなどの中核薬でも多量に内服するとやや活気が無くなることがあります。
特にグルタミン酸を阻害するメマリーには傾眠傾向や反応性の低下を起こす副作用が多く出ることがあるので注意してください。
薬を飲んだ時に活気がなくなった場合の対処法
薬を飲みだしてから活気がなくなったり、元気がなくなったり、そして食事量が減少した場合には、まずはかかりつけのお医者さんに相談することをお勧めします。
自己判断、家族の判断で急に中止してはいけない薬もあるため早めに受診しましょう。
症状が軽い時には薬を続けならが介護の面で改善を目指すことも可能です。人との触れ合いを多く持つようにしたり、外に出ることを促したりして外からの刺激を与えるようにしましょう。
ただし日中の行動がひどく妨げられたり、食事もできなくなってしまうぐらい活動性が低下してしまうと命に関わる場合があります。
その時はすぐに適切な医療機関を受診しましょう。
また抗精神病薬や抗うつ薬、睡眠導入剤などは基本的に脳の活動性を低下させてしまう薬になります。
そのため内服するとどうしても活気がなくなったりと活動性が低下する副作用が起こりやすい状態になってしまいます。またこのような薬を飲むと転倒の危険性も上がってしまいます。
暴れたり、大声で叫ぶなどの介護負担が強い症状でなければ極力薬を飲まずに上記のような介護対応で経過をみた方がいい場合もあります。
認知症の薬を飲み始めてからこのような症状を感じたらまずはかかりつけのお医者さんに相談しましょう。
そして薬よりもまずは介護が重要であることを認識することが大事です。