認知症の薬の副作用でパーキンソン症状がでる場合があります。
しかも認知症の薬だけでなく、抗精神病薬、その他の薬でもパーキンソン症状が出る場合もあります。
パーキンソン症状は錐体外路兆候とも呼ばれ、多くの薬の副作用としてでることが多いものです。
実はアリセプト®(ドノペジル)にも副作用として出る可能性があり、注意が必要です。
パーキンソン症状がどのような症状か、そして薬を飲んだ時にどのように対処したらいいか解説します。
パーキンソン症状とは?
パーキンソン症状とはパーキンソン病に類似した症状がでることを指します。
パーキンソン病も認知症と同じく難治性の病気であり、手足のふるえ(振戦)、手足のこわばり(固縮)、動作がゆっくりになる(無言、無動)、転びやすくなる(姿勢反射障害)が特徴的な症状として起こります。
そのパーキン病と同じような症状が薬の副作用ででることがあります。
アリセプトを内服することでパーキンソン症状でたり、悪化することが一定の頻度で起こる事がわかっています。
症状として無言になったり、歩行障害がでたり、姿勢障害、言語障害、手の震えが起こったり、その他の錐体外路症状がでる可能性があります。
アルツハイマー型認知症の場合には0.1%〜1%程度の頻度とされていますが、レビー小体型認知症の場合には9.5%の頻度で起こるとされており、注意が必要です。
パーキンソン症状がでると歩行が難しくなり、動作がゆっくりとなるため転倒する危険性がかなり高くなります。
高齢者が転倒すると骨折の危険性が非常に高く、骨折して、動けなくなるとますます認知症の症状が進行するため注意が必要です。
アリセプトでパーキンソン症状がでる前、でた時の注意点
まずは認知症の診断でアリセプトが処方された時にはあなた、もしくはその家族の認知症の病名をしっかりと把握しましょう。
アルツハイマー型認知症が最も多い病気ですが、最近ではレビー小体型認知症など他の認知症の可能性もあります。
レビー小体型認知症などアルツハイマー型認知症以外の診断だった場合にアリセプト内服でパーキンソン症状がかなりの確率で出現するためあらかじめ注意しながら内服しましょう。
アリセプトを飲むことでパーキンソン症状がでた時には、薬の減量、中止しか治療法はありません。
かかりつけ医にしっかりと相談して、薬を減量もしくは中止してもらいましょう。
あとアルツハイマー型認知症だからパーキンソン症状はでないとは限りません。
アリセプトを内服する時には歩行や手の震えなどの変化がないか注意してください。
また薬を飲み始めてからパーキンソン症状がでて歩行できなくなった場合には薬を速やかに中止するようにしましょう。
認知症の薬でアリセプトを飲むことでパーキンソン症状がでる場合があります。内服する時には十分注意して、副作用がでた時には速やかに行動するようにしましょう。