認知症の薬、治療薬の副作用対処法

認知症に困っている方は改善を期待して薬を飲んでいます。認知症の治療薬にはアリセプト、メマリー、レミニールなどがあります。効果もありますが反面副作用もあります。嘔吐や歩き方が悪くなったり、怒ったりする副作用があり、その対処法を解説するサイト。

認知症の薬の副作用 リスパダールを飲んだ時

リスパダール®(リスペリドン)という薬をご存知でしょうか?新規抗精神病薬とよばれる分類の薬で一般的には精神科でよく使用される薬の一つです。

この薬ですが、認知症で周辺症状がでた時にも処方される薬です。徘徊、怒りっぽくなったり、攻撃的になったりした時に使われます。

今回はこのリスパダールについてと薬の副作用について解説します。

リスパダールとは?

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リスパダール®(リスペリドン)という薬を知っていますか?

1996年に日本で発売された抗精神病薬とよばれる分類の薬です。主に統合失調症に使用される薬であり、以前のものよりも副作用が少なく、非定型抗精神病薬とよばれています。

リスパダールという薬は脳内の神経伝達物質であるドーパミンを阻害することで、脳内の活動を抑える薬の一種です。

ドーパミンが遮断されることで統合失調症での幻覚、妄想を抑える作用があります。また攻撃的になったり、興奮したりなど精神的に高ぶるような症状を抑える薬になります。

またリスパーダルは幻覚や妄想などを抑える力が強く、興奮などの症状以外にも活気がなくなった時にも使用することができる薬です。

ただ振戦、小刻み歩行、ジストニアなどの錐体外路兆候でたり、プロラクチンという脳内のホルモンを上昇させて乳汁などが乳房から出てくるような副作用が報告されています。

リスパダールは強力なドパーミンを阻害する作用があるため統合失調症以外にはあまり使用されない薬です。

ただ最近では認知症の周辺症状に対しても使用されることがあります。興奮状態だったり、徘徊がひどかったり、攻撃的になっている時には時としてリスパダールが使用されることもあります。

ただし統合失調症に比べると必要最低限の量しか使われず、しかもそれほど頻度が多いわけではありません。 どうしても家族が困ったり、本人自身が暴れて危ない時には認知症の患者にも使われます。

認知症にリスパダールが使われた時の副作用

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認知症の場合、せん妄や幻覚で攻撃的になったり、興奮したりすることがあります。

その時の対処法としては、まずは周囲の対応、介護で様子を見てみることが大事です。安易に薬に頼らず、まずは経過を見ましょう。

この状況で症状の変化や様子をみて改善がないようなら、かかりつけ医にまずは相談しましょう。

本人、家族ともに興奮状態が続いてしまうと非常に大変なことになり、ひどいと精神的にも疲弊してしまいます。そのため家族、本人が生活上困ったりした場合に、リスパダールが使用されることがあります。

ただし海外の研究では認知症の患者が抗精神病薬を飲むと、生命予後が短くなると報告されており、かかりつけ医から処方された場合には注意してください。

リスパダールは適量でうまく合えば興奮、攻撃性が収まり、認知症の患者の調子は回復します。さらにこのリスパダールで徘徊が止まり、興奮などもなくなれば家族も介護がやりやすい状態になります。

 

しかしリスパダールがうまく合う人たちばかりではありません。

認知症の人は高齢者が多く、代謝面や体力的に低下しています。そのためリスパダールを飲んで効きすぎてしまい、副作用が出てしまって逆に大変なことになる場合もあ流ので注意してくだっさい。

リスパダールを飲んで出やすい副作用としては、

不眠症(4%)、振戦(3%)、便秘(3%)、傾眠(2、5%)、よだれが増える(2.5%)、筋固縮(2%)が報告されています。

認知症の人にでやすい副作用としては、傾眠になって日中も寝てばかりいたり反応が乏しくなることがまず一番起こりやすい症状です。

そしてパーキン症状がでてしまい歩行がおかしくなったり、手の震えがでたりして転倒する危険性が高くなることがさらに心配な点です。

このような症状が出やすいため処方された時には、家族の方は十分注意が必要です。

リスパダールで副作用が出た時の対処法

リスパダールなどの抗精神病薬は基本的には高齢者や認知症の人には副作用が出やすい薬です。そのためできる限り飲まない方がいい薬です。

興奮、攻撃性が強くなったりした場合には、まずは介護対応でなんとかできないか努力してみましょう。

さらに認知症の薬の中でも中核薬がでていないか確認してみましょう。アリセプト、レミニール、リバスタッチなどは興奮系に作用することがあります。そのため興奮、攻撃性がでた場合には、この薬をやめれないかかかりつけ医に相談してみましょう。

そしてかかりつけ医や看護婦、ケアマネージャー、介護施設などの人たちとしっかりと連携を取り、まず周囲の対応で様子をみれないか検討してください。

 

それでも周囲の人への危険性が強い場合にはその症状を抑えたほうがいいためリスパダールなどの抗精神病薬を処方してもらいましょう。

ただしまずはかかりつけ医に困っている点を十分説明し、相談して納得した上で投与してもらうようにしましょう。

そしてリスパダールを内服してからは傾眠だったり、パーキンソン症状がでていないかどうか家族はしっかり確認しましょう。

もしも副作用の症状の兆候があったなら早めにかかりつけ医に相談して、薬の減量もしくは中止してもらうようにしてください。

他の薬と違いリスパダールなどの抗精神病薬は急な中断で余計な副作用がでる場合があります。自己や家族の判断での中止は絶対やめ、医療機関で相談してください。

リスパダールの副作用かどうかの判断に困った時には、ネットに無料で介護のプロに相談することができるサイトもあります。かかりつけに相談するのがちょっと思った時には、そういったサイトを利用するのも一つの方法です。

 ネット相談したい方はこちら

furusatonouzei-otoku.hatenablog.com

認知症の症状で困った時に使用されるリスパダールですが、副作用の可能性が高いため十分注意をしましょう。

リスパダールの前にまずは中核薬の減量や介護対応で改善しないか確認してみてください。