私は看護学生です。
実習で認知症の介護を体験したり、自宅での祖母の介護を見ていました。
認知症の人にとっては介護が本当に大事であり必要です。
そして介護者にも介護の勉強も必要ですが、休息が必要です。
私の実体験からくる率直な思いを綴って見ました。
看護実習での介護体験
私は今看護学校で学ぶ学生です。
個人情報保護のため、詳しくは控えさせていただきますが、ある実習先で認知症の方とお話しさせていただく機会がありました。
その実習では介護のようなこともさせていただきました。
一番困った事といえば、尿意を訴えないためこちらから誘導する必要があるということです。
しかし、その方の自尊心を阻害しないようにお手洗いへ誘導していくということがとても大変でした。
その方への対応としては、お散歩中にお手洗いのそばを通った際に、私が「お手洗いへ行かれますか?」と声をかけるのですが、まだ行かなくていい。
トイレに行く気になれないなど答えられていました。
しかししばらくすると失禁状態であり、無意識でされていてやはりこちらから誘導して行く必要があると感じました。
その後も、「座ったら出るかもしれませんよ。」など、何度か誘導して行くうちに、トイレへ入ってくれるようになりました。
認知症の方は、感情は理解できるため、常に笑顔や温かい雰囲気で声をかけていき、少しずつ信頼関係を築いて行くことがとても重要だと感じました。
常にその人に気にかけているような態度を取り、お話が通じなくても怒ったりはせず、ゆったりとその人のペースに合わせることが大切なのかなとその時に思いました。
どんな人間関係でも言えると思いますが、やはり自分のことを大切に思ってくれているかそうでないかというのはなんとなくの雰囲気で理解できると思います。
認知症の方も新しい記憶を覚えるということは難しくなりますが、そういった感情を読み取る力というのは衰えないと思います。
そのため、どんな時も穏やかに接することが必要だと思います。
認知症の祖母の介護体験
また私の母は自宅で認知症の祖母の介護をしていました。
祖母は認知症のため、母の言うことが理解できない祖母に対してとてもイライラした態度を取っていました。
すると祖母は母のその様子に怒られていると感じ、気分が不安定になって行くように見えました。
そのため布団にくるまってうわごとのようなことをぶつぶつとつぶやいたりしていました。
それを見た母は更にイライラを募らせ祖母に当たったしまうという悪循環になってしまっていました。
母は自分自身の態度に自分で嫌気がさして認知症の方を預かっていただける施設へ入所させていました。
それからも必ず週に2回は祖母の元へ訪ねていき、今では祖母も母もちょうど良い距離感でお互いに穏やかに生活を送っています。
家族の方が介護をすると近い存在であるがゆえに、認知症によっておこる変化がなんでこんなことも出来ないの?
私のいうことが理解できないの?とつい辛く当たってしまうこともあると思います。
長年一緒にいた方にとっては自然なことであると思います。
そのため、介護する側の気持ちにもゆとりが持てるように、休息を取るために福祉にたまに頼って見たり、介護者自身が休憩できる時間を積極的にとって行くことが、介護をする上で大切なことなのかなと思います。
また、孤立せず周りに助けを求められるように普段からいろんな人と情報交換やコミュニケーションをとっておくことも大切であると思います。
また、認知症に関する本やテレビも数多く本屋さんにあるのでちょっとずつ認知症の方の思いや知識を理解して行くと介護に対する見方が変わって行くように思います。
介護の仕方一つで認知症の方の症状は緩和したりすると思います。
そばで優しく寄り添うだけでも認知症の方にとっては不安が取り謎かれ、安心して生活する場となると思うのです。
高齢者がどんどん増えていっているこの時代では、認知症の方に対する知識はとても必要なものであると感じます。
介護する側も介護される側もどちらも幸せに生活していける環境づくりを心がけて行くことが、大切だと思いました。