認知症の薬の副作用で困っていませんか?
「アリセプトを処方されてから怒りっぽくなった」
「レミニールを飲みだしてから食欲が落ちた」
「リバスタッチを使いだしてから皮膚が荒れだした」
「メマリーでめまいがでた」
色々な副作用で困っていることがあると思います。
認知症の薬で副作用がでた時には、一体どのように対処したらいいのかご存知ですか?
今回は薬で副作用がでた時の対処方法について解説します。
認知症の薬で副作用?一体どうしたらいいの?
「認知症と診断された時に一番望むのは一体なんですか?」と質問されたら
おそらくほとんどの人が「薬でなんとか改善させたい」と思うのではないでしょうか?
私も祖母が認知症に診断された時には、少しでもよくなって欲しいという気持ちで一杯でした。
だから病院を受診させて、診察してもらい、薬を処方してもらいました。
でももし期待していた認知症の薬で副作用がでてしまい、「怒りっぽくなったり」「歩けなくなったり」したらあなたなら一体どうしますか?
素人の私たちが一番悩むところです。
命に関わるような副作用ではないけれども副作用で介護が大変になる。
でも薬をやめてしまうと認知症がどんどんひどくなるのではと不安も出てくる。
どちらも辛い決断です。
私も本当に色々と悩みました。
結局今は認知症の薬は飲ませていません。そして施設でお世話になっています。
家族の考えをまずはしっかりまとめること
認知症介護の経験からわかったのは、
まず副作用の対処の前に家族がどのように認知症に向き合っていくかということを決めることです。
薬の副作用に悩む前にまずは根本的なことですが、家族の考え方をまとめましょう。
「どんな状態まで介護するのか」
「どのようになったら施設に入れるのか」
「誰と介護をするのか」
家族でどのような介護をするのか決まれば対応の仕方も変わります。
認知症の薬に対してもどうせ完全に治せる薬ではありません。ただ進行を遅らせるだけの薬のためやめどきも考えておいたほうがいいでしょう。
・介護が困るようならやめる
・ちょっと介護が困っても認知機能をなんとか保たせたいので続ける
・家でなく施設で見ながら薬を続けてもらう
重篤な副作用がでない限りは認知症の薬は、本人、家族の意思や意見によって飲む種類、継続するかどうかが変わってきます。
まずはあなたが家族の認知症に対してどのように対処していくかを決めていきましょう。
かかりつけ医に相談する
家族の認知症の介護の方針がしっかりしていれば、薬についての対応もしっかりしていきます。
かかりつけ医には家族が一番大事にしたいことをまずしっかりと伝えましょう。
その上で認知症の中核薬や周辺症状を抑える薬などを調整してもらってください。
かかりつけとしっかりと連携が取れていれば副作用がでた時にも対応方法は簡単になってきます。
例えば、生活動作を続けられるようにしてくださいという希望であるのであれば歩行、めまいなどの副作用がでた時には少し量を減らしてもらうことを伝えればいいでしょう。
またかかりつけ医に怒りっぽくならないような治療を希望することをちゃんと伝えていれば、薬の種類も考えてくれるはずです。
自分たちの介護方針をしっかりとした上でかかりつけ医と良好な関係を持ちながら薬をコントロールしてもらえば副作用の率も下がります。
副作用に合わないようにまずはしっかりとかかりつけ医と相談できるような関係を気づくように心がけましょう。
ただしかかりつけ医の中には、自分の治療方法が絶対正しいと思い込んでいる医者もいます。
さらに薬について全く聞く耳を持たないような医者もいます。
もしも薬の調整などで相談しても全く聞く耳をもたないような医者ならかかりつけ医を変えることをオススメします。
昔に比べると農村地帯を除くと色々な病院、クリニックができています。他にもたくさんの医者はいますので主治医を変えることも一つの方法となります。
薬を飲みだしてから副作用がでた時の対処法
介護方針などが決まっていても簡単に対応できないような副作用がでることがあります。
急な対応がいる場合には、すぐにかかりつけ医に相談しにいき、薬を調整してもらうことが大事です。
ただどうしてもすぐにはかかりつけ医を受診できない場合もあると思います。この場合には、家族の判断で薬をやめるもしくは減量することも一つの方法です。
アリセプトなどの中核薬は急な中断でも大きな副作用の危険性は高くありません。
どうしても副作用が強くでているようであれば家族の判断で薬を調整しましょう。
ただし家族で薬の中断、減量を判断した場合でもなるべく早い時期にかかりつけ医を受診することが必要です。
もしくは減量後の状態をしっかりと観察してあげる必要です。
副作用でおかしくなっていると考えられる場合には早めに対応するようにしてください。
注意点
抗精神病薬、抗うつ薬などを内服している場合、急な中断で悪性症候群とよばれる重篤な副作用を起こす可能性があります。
悪性症候群の場合には、非常に重篤だったり、治療が遅れると死に至る可能性もあります。
そのため抗精神病薬、抗うつ薬などで副作用がでた場合には必ずかかりつけ医を受診した上で薬の量を調整してもらいましょう。
介護のやり方を変えてみる
薬で副作用が疑われた場合には、薬の調整が必要です。
ただ認知症の場合、周辺症状が強くなったりした時に薬の副作用なのか認知症の症状の進行なのかが判断つきにくい場合があります。
周辺症状の場合には、介護の方法に問題があることもあります。
認知症の介護ではどうしても相手のことを考えるよりも自分の都合でいろいろなことを決めてしまうことがあります。
ただ自分の都合ばかりを押し付けてしまうと誰でも嫌がります。
周辺症状が強くなった時には薬の副作用を考えることは非常に重要です。ただもしかしたらあなたの介護方法が間違っているかもしれません。
ちょっとだけで相手を思う対応に変えただけで症状が治まることもあります。
薬の副作用かどうかはっきりしない時には介護のやり方についてもう一度かんがえてみてください。
人に頼る
認知症の薬の副作用以外にも認知症の介護では多くのトラブルを体験します。
ただトラブルの時には一人で抱えることなく人に頼ることも重要です。
介護の時には他の家族、友達、行政、ボランティア団体など多くの人に頼ることができます。
決して一人で抱え込まずに誰かに相談するようにしましょう。
人に相談することで新たな方法が見つかったり、介護方法を勉強することができます。
認知症の薬で副作用が疑われた時には人に頼ることも考えてみてください。
あなたの家族がもし認知症の薬で困っても十分対処できるようにしっかりとした知識を持ち、介護のあり方をしっかりと持つことをお勧めします。