レミニール®(ガランタミン)ですが、コリンエステラーゼ阻害薬の一種であり、飲むことで活動性が上がったり、活気が出ることが多い薬です。
ただ傾眠となったり、やる気がなくなったり、うつ症状がでたりすることも報告されており、注意が必要です。
レミニール内服でなぜやる気がなくなったり、うつ症状が出るのか解説します。
レミニールでやる気、傾眠などの副作用が起こるのは?
レミニールは基本的には活動性が上がる薬と考えられています。
脳内のアセチルコリンが増加することが記憶機能の改善、維持が期待されており、しかも活動性などもあがあり、活気が出る作用があるとされています。
ただ一部の人では内服することでやる気がなくなったり、活動性が低下したり、傾眠になったり、うつの様な症状がでることも少数ながら報告されています。
レミニールは他のコリンエステラーゼ阻害薬と違って、アセチルコリンを分解する酵素の働きを弱めるだけでなく、アセチルコリンが作用する部位にも働き、その数を増やして神経伝達をスムーズにします。
この点が他の薬とは機序が異なっており、活動性低下に関係している可能性がありますが、はっきりとはわかっていません。
精神的に活動性が低下する副作用としては、不眠が1〜5%程度の頻度で起こります。
さらに不安、傾眠などの症状が1%未満で出現したり、アルツハイマー型認知症の症状自体が1%未満で悪化することも報告されています。
頻度は不明とされていますが、うつなどの副作用がでるとされています。
認知症の専門家の一部には、レミニールをアルツハイマー型認知症に脳血管性認知症を合併した人に多く使うことがあると報告しています。
レミニールには副作用で活動性を落とす作用がありますが、興奮している人や攻撃性が強い場合には症状を和らげる効果があり、使用されている報告もあります。
そのためレミニールを飲んだ場合に活気が低下したり、活動性が落ちたり、まれにうつ病になったりすることがあるため十分注意する必要があります。
レミニールで傾眠、やる気がなくなった時の対処法
認知症の薬、特にレミニールやアリセプト、リバスタッチ/イクセロンパッチなどを飲んで副作用がでることがあります。
レミニールも他の薬と同様で合わない場合には副作用がでることがあります。
その中でも傾眠だったり、やる気がなくなったり、活動性が低下したり、うつ症状が出る場合があります。
まずは薬を飲み始めてから症状が急に出た場合には薬の副作用が強く疑われます。そのためそのままだと活動性が低下してしまい、逆に認知症が悪化する可能性があります。
必ずかかりつけ医に相談して、薬を減量もしくは中止してもらいましょう。
レミニールを内服してから徐々に症状が出た場合には注意が必要です。
認知症の進行ともに徐々に傾眠になったり、やる気がなくなることもあります。薬の副作用かどうかはっきりしない場合もあります。
ただ経過ともに活動性が低下したとしてもその間にレミニールを内服していたのであれば、うまく効果でてなく活気が出せていないと判断した方が無難でしょう。
この時にもかかりつけ医に相談して、薬の変更もしくは活気が出るような薬などを追加投与してもらいましょう。
認知症の薬で何か副作用が出ているようなら必ずかかりつけ医に相談して、変更してもらうことが大事です。
ただし急な変化がでてしまい、すぐに受診できない場合にはご家族、本人の判断にはなりますが中止しましょう。
先ほども記述したように傾眠、やる気がなくなるといった症状が認知症にはでる時があります。
薬での副作用の可能性もありますが、症状の進行の可能性もあります。
そのため介護での対応でも改善の可能性もあるので家族、ケアマネジャーなど周囲の人とも対応について話し合った方がいいでしょう。
レミニールですが、傾眠、やる気がなくなるといった副作用が出る可能性があります。十分注意しながら経過をしっかり見て対応してください。