認知症の薬、治療薬の副作用対処法

認知症に困っている方は改善を期待して薬を飲んでいます。認知症の治療薬にはアリセプト、メマリー、レミニールなどがあります。効果もありますが反面副作用もあります。嘔吐や歩き方が悪くなったり、怒ったりする副作用があり、その対処法を解説するサイト。

認知症の薬の副作用を知る!|周辺症状に使われる薬とは?

認知症の薬には中核症状をターゲットとした薬と周辺症状にターゲットを置いた薬があります。中核症状とは脳細胞が破壊されることによって直接でてくる症状をさします。対して周辺症状とは中核症状や本人の性格、置かれた状況によってでてくる感情などの症状をいいます。

今回は周辺症状に対して使われる薬について解説します。

認知症の中核症状と周辺症状とは?

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認知症の症状には大きく分けて中核症状と周辺症状の二つの症状があります。 認知症はいろいろな原因によって起こってきます。認知症になると脳細胞が壊れていってしまいますが、その時に起こる脳機能の低下によって起こる症状を中核症状といいます。 物忘れなどの記憶障害、日付などがわからなくなる見当識障害、物事を最後までやり遂げることができなくなる遂行機能障害などの症状をいいます。一方周辺症状とはすべての人に出現するわけではありませんが、壊れずに残存した神経機能が様々な環境に反応して起こる症状のことをいいます。

具体的には物忘れの症状を認められず怒りっぽくなったり、逆に全くやる気がなくなってしまいぼーっとしてしまったりする症状のことをさします。

中核症状に関してはアリセプトなどのコリンエステラーゼ阻害薬が使用されます。一方周辺症状に対してはコリンエステラーゼ阻害薬も使用されますが、漢方、睡眠導入剤、抗精神病薬などが主に使用されています。

周辺症状を治療する薬とは

周辺症状には大きく分けて2種類あり、心理を中心とした症状と行動を中心とした症状があります。

心理症状としては抑うつ、多幸、せん妄、妄想、幻覚があり、行動症状としては徘徊、失禁、多弁・多動、暴言・暴力、食行動の異常などがあります。

それぞれの症状によって薬は使い分けられております。ただし周辺症状の場合は介護的な面で解決することが多いため、あくまでも薬は最終手段として使われています。

周辺症状使われる薬には中核薬であるコリンエステラーゼ阻害薬が使われています。またそれ以外にも漢方薬、抗精神病薬が使用され、周辺症状のコントロールが行われています。

漢方薬

抑肝散、抑肝散加半夏陳皮、六君子湯、帰脾湯、釣藤散、黄連解毒湯などが認知症の周辺症状に使用されています。

漢方は比較的副作用も少なく日常生活での動作を変えることなく、周辺症状を抑えることができると言った特徴があります。

抗精神病薬

以前より周辺症状に関しては抗精神病薬が使われることが多く、色々な薬が使用されます。代表的なものとしてはリスパダール®、デパケン®、コントミン®、セレネース®があり、時々で使用されています。

ただし抗精神病薬系は強い脳への抑制作用があるため日常生活動作を困難にしてしまう可能性があります。現在のところでは少量で使用されるかもしくはよほど強い周辺症状でない限りは使われていません。

抗うつ薬

うつ病に対して使用される薬ですが、認知症によって生じた抑うつ症状や意欲低下などの症状に使用されます。ジェイゾロフト®、レメロン®、サインバルタ®などがあります。

うつ症状が改善する方いますが、逆にもっと調子が悪くなって状態が悪化する場合もあるので注意が必要です。

睡眠導入剤

高齢になると睡眠時間が短くなったり、認知症などの場合は昼夜逆転してしまうことが多く起こります。

そのため夜間だけ睡眠導入剤を使用してしっかりと休んでもらうようにと使用されています。多種多様の睡眠導入剤がありますが、その人の睡眠によって使い分けられています。

ただし転倒の危険性が上がるため注意が必要です。

 

周辺症状に対して色々な薬が使用されています。今回はどのようなものが使用されているか簡単に解説しました。

周辺症状が起きた場合には家族も大変になるため、使用される薬についてはしっかりと理解するようにしてください。